メタボ大将も、さすがに最近気になる
「糖質ゼロビール」というヤツ。
「糖質ゼロ」を売り言葉に発売を始めたのは
アサヒビールの発泡酒「スタイルフリー」。
出荷は好調な滑り出しを示したが、
発売開始からわずか10日間で
250件を超える問い合わせが続いたそうで。
その多くは「糖質って何ですか?」「カロリーもゼロですか?」
といった消費者からの素朴な疑問。
回答からすると、「ゼロカロリーではない」という点。
ここは忘れちゃあ、いけません。
発泡酒はビールよりも少ない量の麦芽を
酵母菌で発酵・分解させて作る。
発酵によってアルコールと水ができるが、
発酵・分解されなかったごく少量の麦芽が残る。
これが糖質です。
糖質は三大栄養素の一つの炭水化物にあたり、
1グラムあたりのエネルギーは4キロカロリー。
この糖質を減らし、
ダイエット効果をうたったのが糖質カットの発泡酒というわけです。
01年10月、サントリーが糖質70%カットの
「ダイエット<生>」を出し、
次いでキリンが02年4月、
糖質70%カットの「淡麗グリーンラベル」で後を追いましたが、
通常の発泡酒には、100ミリリットルあたり3.6グラム程度の
糖質が含まれるが、ここでは70%カットで約1グラムに減ったそうです。
そこへ登場したのがアサヒの「糖質ゼロ」。
同社によると酵母菌の働きを高めるなどして実現。
糖質がほとんどないため、
ホップの香りを残しながらも、
さっぱりした味がウリ。
しかし、「糖質ゼロ」といっても、
完全にゼロではないわけです。
厚生労働省新開発食品保健対策室によると、
健康増進法に基づく栄養表示基準では
糖質が100ミリリットルあたり
0.5グラム未満の残留量なら「ゼロ」
と表示できるんですね。
実際の残留量について、
アサヒ広報部は
「製品によって多少ばらつきはあるが、確実に0.4グラム以下」
とし、他社製品の半分以下であることを強調。
糖質だけで言えば通常の発泡酒の
9分の1以下のカロリーとなる。
また、糖質がほぼゼロだから
カロリーも同様というわけでもない。
ビールや発泡酒のカロリーの多くは
発酵でできたアルコール分にある。
スタイルフリーでも
100ミリリットルあたり24キロカロリー
(1缶=500ミリリットル缶=で120キロカロリー)
と表示されている。
んー、カロリーだけで言うと普通のジュースとあんまり変わらないような……。
アルコールのカロリーは、
1グラムあたり約7キロカロリー。
食品表示と栄養問題に詳しい
高橋久仁子・群馬大学教育学部教授は、
「かつて砂糖使用ゼロのチョコレートが出て、
カロリーがゼロかのごとく話題になったが、
糖質ゼロをカロリーゼロと読み違えないように」
と指摘していますが、まったくその通りだと思いますよん。
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